皆から好かれるよい人になりたい。と思うことは悪いことではない。
中学生の時、友達に
「誰にでもイイ顔する人って信じられないよ」
と嗜められて、なんだかすごく恥ずかしい…というのか、自分が人間的レベルが低いような気持ちになった。
思春期の頃というのは、自分の属する友達という集合体がすべてであり、友達と認識している存在からの評価が最重要だったりする。
というのは、私だけだろうか?
父の仕事の関係で、常に大人がたくさん来る家だった。母はいつも作り笑顔を振り撒いていた。
挨拶を促され、
「こんにちは」
と頭を下げるだけで、「しっかりしたお子さんね。」と言われた。
父が病気で、長い入院生活の末、他界したとき、私は13歳だった。中1の終り3月。
母は、不幸のドン底ヒロインを演じ続けていた。と、私には見えた。
決して、気丈に子供たちを支える様な母ではない。
もともと、母を好きになれなかった私は、ますます母を嫌悪した。家族を遠ざけ、友達集合体に身を寄せることが多くなった。
お父さんが死んじゃってかわいそうな子。
という扱いをされると、不思議とバランスの悪い人になって、
属する友達集合体は、たいてい品行方正ではない。
しかし、
私には、人生の指針となる人がいる。
幼い頃から、私を支え、励まし、愛し、寄り添ってくれる人。大袈裟ではなく、生き方を教えてくれる人。
叔母なのだが、ずーっと心のよりどころで、大好きなのだ。
産みの母も健在だか、彼女は育ての親だと、勝手に思っている。
心優しくて、本当に賢くて、そして大胆‼
最近はめっきり会えなくなってしまったけれど、時々電話で話して、私だけ元気をもらっている。電話の最後には必ず、「ありがとう」と言う。
「あなたなら大丈夫よ。」と言ってくれる。
「優しい子ね。」と言ってくれる。
「元気?」と言ってくれる。
「いい人でいたいのよ」とその人は言う。
私も…優しくて、賢くて、大胆な彼女のようになりたい。といつも思っている。
「『いい人』が人に嫌な思いをさせることは少ないからね。」と…彼女は言う。
「いい人」は、嫌われちゃうって・・
なんで思ってたんだろう。
「いい人」でありたい。今は心の底からそう思う。
でも、「いい人」って本当に大変(^_^;)
大変だけど、やっぱり「いい人」いたい。
みんなが笑顔が一番いい。